過去にあった留学中の体験をここに書きたい。2度目があれば、その時にまとめて書きたかったが、おそらく同じ体験は2度と起きないだろう。
アメリカのボルチモアの一軒家に住んでいて体験した家の地下室が浸水してボイラーが壊れて水風呂に入った。

ある日、水道システムが壊れて道路が水浸しになった

夜中に大学から帰宅して家の前に着いた時、足元が川みたいに水が流れていることに気づいた。
雨が降っている訳でもなく、普通の寒い冬の夜だ。

なんとなく、どこから水が来ているのか気になって、家の前の通り(道路)を水の流れに沿って歩いていくと、
同じブロック(区画)の反対側のマンホールから水が溢れ出していて、歩道を伝って自分の家の前まで流れていることがわかった。

歩道が川のように水浸しなのは、日本ではありえないが、問題がないなら「さすがアメリカや」と呟いて終わりである。
しかし、そのブロックのうち自分の家の庭が歩道より下がっていた。そのため、家の庭が水の通り道になっていた。

(朝撮った写真)

庭が田んぼみたいになる前に水が止まってくれーと思いながら家に入った。

まさかと思っていた家まで浸水し、地下室に水がたまった

家に入って寝ようかと布団に入ったあと、1つのことに気づいてしまった。
この家には(ボロい)地下室がある。

さすがに地下室がプールみたいになっていたら嫌なので恐る恐る地下室をのぞいてみると

(とても汚いのは大家さん含めて誰も掃除しないからです。絶対に足をつけたくない。)

やっぱり、浸水してた。
指の第一関節、1インチくらい浸水していたが自分ではどうすることもできず、
大家さんに「道路のマンホールから水があふれて家の地下室が浸水している」と伝えて朝を待った。

水は半日溜まったままで、大家さんが来て大したことなさげに直す

朝(だいたい昼前)に起きてみると、大家さんが家に来ていて、
「連絡ありがとう。もう大丈夫だよー。マンホールは一日くらい待たないと水止まらないらしい。」と言っていた。

大家さんの対処に興味があって地下室に降りてみると、

くるぶしぐらいまで(10センチくらい)浸水していて、どこから持って来たかわからないが、ポンプを動かして下水菅に流し込んでいた。

なんとなくプールになる感じはしなかったので、気にせず学校に向かった。

半日後、ボイラーが壊れていたことが発覚。マイナス8度の日にお湯が出ない。

大学から帰宅してみると、やっぱりマンホールから生じた川は流れたままだった。しかし、地下室は排水が終わっていて、新たに生じる水も排水できてそうだった。

しかし問題は別のところにあった。
家をシェアしている社会人の人が
「地下室が浸水した時にボイラーも水に浸かってお湯出ない。明日には直るってよ。」
と言ってくれた。

とりあえず次の朝起きたら、ボイラーが直っていて暑いシャワーを浴びれることを信じて寝た。

極寒の中、水風呂に入るコツは、一瞬しか水を使わないこと

朝起きてみると、シャワーは直っていなくて、冷水でシャワーを浴びることになった。

冬にシャワーを浴びると命の危険がある気がしたので真剣に対処法を考え実行した。

どれだけ水を使う量を減らせるかが勝負だった。
まずコップ1杯くらいの水で体を濡らして一瞬で体を洗う。そして声が出るくらい冷たい水を体の端からできるだけ短時間で体を洗い流した。

ふるえながら一瞬で体をふきドライヤーで体を温めた。

乗り越えた。

問題のない生活が戻って来たかに思えた。

ボイラーは1日で幸運にも直ったが、マンホールから生じた川はけっきょく3日以上続いた。
そんな水が漏れ出たままなんて日本じゃ考えられないけど、何事ないかのように流れていた。

冬に外に水があると大変なことになる。
それは日中でもマイナス8度の気候なので、全てが凍る。

家の前の道路はこの通り、

スケートリンクみたいに凍っていて、とても滑りやすく、この後数日は
ホーム・アローンの映画に出ていたいたずらされて氷で滑りまくっていたドロボウの気持ちが理解できた。

アメリカではいちいち細かいことを気にしていると心がもたないよ、と言われるが

数日マンホールから流れ続ける水や地下水が浸水することは、日本じゃ考えられないショックだった。

面白い体験をした。2度と冬に水風呂に入りたくない。